2020年の振り返り

こんにちは。周りの任意の人々があまりにも振り返り記事を書いている気がするので私も書いておこうと思います。 今年は自分の人生に大きく影響を与える出来事が多くありました。

新生活

新生活 私は学部4年までは機械工学を専攻していて、修士は専攻をCS(コンピュータサイエンス)にシフトチェンジし、自然言語処理の研究に取り組みたいと考えていました。将来やりたいことを考えた上で環境を大きく変え、紆余曲折あり、自然言語処理の研究室での生活が始まりました。 興味のあった自然言語処理の研究ができる環境にようやく身を置けたのですが、修士卒でエンジニアとして就職することを考えると、サマーインターンにいち早く参加する必要があることに気づきました。 そして、サマーインターンに参加するためには何かしらの技術のアウトプットが必要である事実に気づきました。「インターンに行くためにはインターン経験が必要」というバグが近頃のweb系企業就活界隈にはあります。 未経験がエンジニアインターンする為には、最低限の技術力を証明するための成果物が必要になるわけです。web開発の経験もそこまでなかったのですが、ReactやRailsなど興味のあった技術を中心に触り始めました。

そんなこんなで、2020年は修士過程に入学したばかりの段階で就活のことを考えつつ、研究しつつ、膨大な課題に身を滅ぼされつつ、M1前期は泣きながら過ごしました。

プログラミング

今まであまりGitHubは活用して来なかったのですが、大学院に入ってからそれなり(?)に使い始めました。

web開発

 コロナ渦に入りコミュニケーションの機会が減っている課題に着目して自分のお気に入り(YouTube, 音楽, 映画, ドラマ, 本, etc…)を友達と共有できるアプリをRailsで開発しました。他のSNSでこの課題は解決されていそうだと気づいたので、開発は途中でやめてしまい公開もしていないのですが、自分で課題を見つけて自分の手でサービスを開発することの楽しさを実感しました。また、Udemyの講座を買って新しくReactを学び、フロントエンドの技術を体系的に初めて学びました。夏のインターンでは身につけたばかりのReactを利用できる機会があり、他の人の書き方を学んだり、実践的な扱い方にも触れることができました。ただReduxでのStateの管理を含め実務レベルまで未だ書ける自信がないので2021年も引き続き強化できればなと思います。

競プロ

AtCoderもLeetCodeもアカウント登録はしているのですが、今年は時間がなくて手が出せませんでした。来年は少しずつやっていきたいと思います。

Kaggle

Kaggleは2020年になって新しく始めてみたのですが、チュートリアルコンペをやってみたり、人の解法を眺めるだけでした。(MoAはエントリーだけしたのですが、入院しててできなかった…)来年は面白そうなコンペがあれば積極的に参加していきたいです。

CSの基礎知識

修士から新しく情報学研究科に入って、周りのみんなの当たり前は自分にとって当たり前ではないことが多いので、辛いことも多いのですが、意外となんとかなりました。

起業

大学院に入って友達と起業もしました。日本の英語教育を変えたいという思いからオンライン英会話サービスを考えて、友達の登記した株式会社inprogという会社に共同設立者として参加し、サービスの方向性を考えたり、開発もしました。2,3ヶ月続けて、ある程度の収益は見込めそうだったのですが、会社としてスモールビジネスではなくインパクトのある事業に挑戦したいという思いと、オンライン教育界隈のレッドオーシャンな状況を鑑みてピボットすることになり、同時に私はサマーインターンが始まったのでinprogからは離脱することになりました。

研究

マルチメディア分野に興味があったので、画像と関わりのある自然言語処理の研究に今は取り組んでいます。 4月に入学して研究に関しては右も左もわからなかったのですが、PhDのつよつよな先輩が手取り足取り教えて下さるので、本当に助けられています。 料理のレシピテキストから動画を生成するという長期目標を掲げて、まずは連続的な画像を出力できるようなシステムを考えて進めていたのですが、GANなどで画像を生成するとなると、言語処理から大きく離れてしまうという指摘をうけ、つい最近別の研究を始めることになりました。私は修士で卒業する予定なので残り1年しかないのですが、成果を残してから卒業したいなと考えています。Tier 2nd と呼ばれるようなNLPの国際学会に通せるレベルまでいけたらいいな思っています。

インターン

修士に入り興味のあるサマーインターンを探し、たくさんエントリーしました。そもそもwebのエンジニアか、機械学習エンジニアとしてファーストキャリアを歩み出すか決めかねていたこともあり、両方の職種でエントリーし、実際に働いて雰囲気を感じてみることにしました。

某ニュースサービス

膨大なニュースデータを使ってサービスを考え、プロトタイプを開発するインターンでした。社員さんがとても優しく、社内の雰囲気が良い意味で緩かったことが魅力的に感じました。今思えば学生にあれだけのデータ公開していただけるのすごい… 某事業会社のインターンに参加した

楽天

二子玉川夏の陣2020に参加しました。メンバーに恵まれ優勝することができました。「オンラインで人と人をつなぐ」というテーマだったので私たちのチームは音楽で人を繋ぐというコンセプトのサービスを開発しました。グローバルな会社で社内の公用語が英語だったことが魅力的でした。 楽天インターンで優勝しました

モノタロウ

ECサービスのレビューからキーフレーズを抽出するタスクに取り組みました。論文を読んで最新の手法を学びそれに基づいてオリジナルの手法を考えて実装していくデータサイエンティストとしての働き方を学ぶことができました。

クックパッド

前半は開発の講義、後半は実際に手を動かしてプロトタイプ作成という構成でした。サービス開発ノウハウを講義形式で学んだ経験はなかったので貴重な機会でした。また、社員さんと年齢が近いからか、とても雰囲気が魅力的に感じました。11月からは就業型インターンとして働いています。自分が希望していた自然言語処理に関わるポジションで、裁量権も大きいので、卒業までに成果がしっかり残せるように頑張りたいと思います。

Benesse

EdTechの領域でビジネスを考えてプロトタイプを作成するハッカソンでした。5人チーム中2開発経験者が2人で泣きながら一晩中開発していました。優秀賞をいただけました。

入院

ここまで技術の話をメインでしてきたのですが、これが自分の2020年の中で最も大きな出来事でした。

今まで大きな怪我や病気になったことはなく、入院したこともなかったのですが、そのタイミングは急にやってきました。

入院

様子がおかしくなったのは9月頃からでした。毎朝お腹に張りを感じたり、夜眠れないような日が続きました。10月頭にはついに40°C近い高熱が2週間続き、死にそうになりながら病院に行くと、検査の結果肝臓の数値がよくないと言われ、大学病院で見てもらうことになりました。コロナかなと思ったのですが違ったようでした。

意識が朦朧としながらも、何とか大学病院にたどり着き、再度検査したところ肝臓の数値はやはり悪く、肝臓と脾臓が腫れて膨れ上がり破裂する可能性もあったのですぐに入院することになりました。その頃、完治の難しい難病が疑われたりもしていたので、 主治医に「今の状況がいまいちわからないんですが、これ死ぬ可能性もあるんですか?」と聞いてみました。 すると、

主治医「まぁゼロじゃないね…」

え、、

急に死を意識するようになり、怖くて震え上がりました。検査の結果が出る度に医者が自分の病室にきて知らせてくれるのですが、毎日その足音を聞き分けて動悸が止まらず、死刑宣告される死刑囚のような気持ちでした。朝目が覚めても、「あと何回、こうやって朝を迎えられるんだろう。。。」と考えていました。

その頃の私はもう研究や就活どころの話ではなく、あとどれだけ生きられるんだろうと考えるようになり、今までの人生を振り返ったり、なんとも言えない状況でした。

原因判明

生きた心地のしない入院生活だったのですが5日目にようやく血液の培養検査からウイルスによる急性肝炎であることがわかりました。このウイルスは日本人で成人している人は9割以上が既に幼い頃に感染していて抗体を持っているようです。幼い頃に感染すると風邪で終わるのですが、成人してから感染すると大変なことになる類のウイルスでした。主治医に運が悪かったんやねぇと言われました。このウイルスによる急性肝炎は自然治癒し、今後の生活にも全く影響しないようです。

本当に本当に一安心でした。

医者が神に見えました。人命救助に携わる医療従事者、本当にかっこいい。今まで関わる機会があまりなかったのですが、今回の一件で心からそう思いました。

この経験を通して医療系にも興味を持ったので自分の技術を活かして何か貢献できたらしたいなと思ったりもしています。Kaggleで医療に関係あるコンペあったら全力で取り組みたいです。

まとめと来年の目標

今年もありがとうございました。 来年もよろしくお願いします。

  • 国際会議にsubmit
  • 就職先を決める
  • Kaggleでメダル
  • 死なない!

MLエンジニア。教育系のサービスを作っています。